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11月12日柏陽庵お梶こと始め 初心の方の為の茶事勉強会

2023年11月28日 15:22

11月12日 柏陽庵お茶事こと初め 初心の方のための茶事勉強。清々しく、凛としで、そして華やぎもある炉開きの茶事をさせていただきました。
亭主、正客、半東にベテランの方がお付き合いくださいましたので、本番さながらの素敵な茶事となりました。
待合の掛物は、萬山寿色。東大寺 清水公庸和尚の墨跡。
山々が赤く色付き、炉開きを祝いでくれているようです。
お正客様は、艶やかな訪問着でご参席くださり,炉開きの茶事が華やぎ、嬉しいことでした。
腰掛待合に移動していただいている間に,炉には埋め香、湿し灰で化粧灰。裏千家ならではの濡れ釜かけます。
亭主が迎付けから戻って来ると、待香をいれます。
ほのかに薫る香が、清々しい初入の席の喜びです。 
床のお軸は、日々是好日。これからまだ一年、晴れやかにお茶の道を歩んでまいりましょう
お一人お一人と挨拶を交わし、初炭手前。
亥の月、亥の日、亥の刻に炉を開く習わしは、亥が火の守りをしてくれることと、亥ガ多産であることをめでたいと、炉開きの祝にされたとか。
下火に綺麗に尉がかかり、お客様を心からお待ちしていましたという風情。茶事の見どころの一つです。
大きな炭には思わず声がでます。炉開きのうれしさ、一入。
どっしりと大きな釜は、利休考案の阿弥陀堂。皇后は、染め付けの扇面。
時間の制限があるので、ここでは本懐石料理がだせませんが、お料理屋さん頼んだ点心に、手作りの煮物椀と八寸。茶人の正月ですから、蟹真蒸に、カラスミははざせません。お酒もめでたく金箔入の、祝彩をご用意。
主菓子は亥の子餅。祝の菓子なのて五穀、木の実、ドラィフルーツをたっぷりと練り込んで、ちょっと大きめにお作りしました。
席を改めて、床には花を。
霜月には、照葉と椿を入れたもの。おかげさまで、たくさんの照葉と、椿は西王母と初嵐をいただくだことができました。
椿は紅白にして、照葉ばドウダンッツジ。少し、椿が咲きすぎてしまいしたが、炉開きの華やぎになったかと。
初座と跡座は、ガラリと雰囲気を替えてさらに,凛とした空気感の仲で。。
亭主の落ち着いた美しい点前で、ゆっくりと練られる濃茶。茶筅の音がしんと静まった席に心地よく聞こえてきます。
これまでの数々のおもてなしは、すべてこの濃茶のためにあります。もてなす側も、もてなされる側も,心深く濃茶に望みます。
まったりと練られたお茶碗の中の緑のお茶は、天地の恵みの象徴ととして、ここに現出しています。
見事に練上げて下すさいました。
茶入は、この日のために求めたもので、実は仕復が、今日のお正,客様がお好きだろうなど思ったので。道具は、自分のためではなくお客様に用意するものだからと。侘びた道具ばかりを集める私に、訳あって離れた師匠からの教え。
お陰様で、華やぐ炉開ぎの茶事も、皆様に楽しんでいただけました。
時間の関係で、せっかくの炉開きなのに、後炭ができなくて残念でしたが、大きな炭とご亭主の炭手前のおかげで、お客様をお見送りするまで、釜の煮えが落ちなくて、ほっと一安心。
口切りをすればわることですが、薄茶は茶壺の中の濃茶を守るために、隙間に埋めたもの。このお茶もひいたら、飲めののではないかと、あとからできた、いわばおまけみたいなものですが、薄茶の道具も楽しくて、棗やお茶碗をあれこれ取り合わせ、みんな拝見にまわしてくださいました。
写真は、いろは茶碗と亥年の干支茶碗。干支茶碗碗を買うときには、いつも今回使ったらら、次の12年後には、もうお茶できてていないかもと想います。
この亥の茶碗を使ったのは、お茶の映画、日々是好日のことを思い出したので。初釜のシーンがあって、若いお弟子さんが、これブタですか?って。先生役の樹木希林さんがイノシシよ。次にこれが見れるのは12年後。アラ、私は100歳だわというシーン。覚えている人いるかしら。(^.^) イノシシは、炉開きにも使かえるよと、日々是好日のお軸とともに使って、一人で楽しんでいました。 
干菓子は、菓子司 河藤さと紅葉。紅白の葛の入った落雁は、戴き物ですが、この日のために大事に取っておきました。正倉院御物の笛を吹く飛天でした。
柏陽庵の茶事は、次回は3月の釣釜春の茶事です。

9月の茶懐石料理教室 神無月 名残りの茶事の献立とお菓子

2023年10月19日 00:06

9月の茶懐石料理教室が終わって、すぐに千早赤阪村 お山の中の茶事勉強会の準備に突入。
茶懐石料理のレポートを忘れるところでした。
神無月名残の茶事の献立とお菓子。
今月も三日間、おいしくいただきました。
名乗りの月の趣向の寄せ向付。八寸は、杉から陶器に変わります。
5月に初鰹をいただき、名残の10月に戻り鰹をもいただくのが、茶人の楽しみでもあります。鰹は足が早く、色も変わるのでたたきにゃすることが多いですが,新鮮な鰹はやっぱりナマが美味しい。
最近は天候不順で、天然物の魚は手に入るがどうかがわからないので、手に入らなかったときのためのに、代案として、炙りまぐろの山かけのレシピも用意していましたが、なんとか生の鰹を召し上がっていただくことができました。軽く漬けにして、薬味をたっぷり。
茶懐石料理では、背の青い魚はあまり使いませんが.10月には背の青い魚が美味しいですし、侘びた名残の月なので、鯖も秋刀魚も使いました。
向付  鰹平作り 芽葱 茗荷 玉ねぎ
汁  薩摩芋 合わせ味噌 
煮物椀 穴子卵寄せ 大黒しめじ 三度豆 柚子
焼き物 地鶏山椒焼き
強肴  〆鯖と梨の卸和え
小吸物 ブドウ
八寸  秋刀魚甘露煮芥子の実まぶし 干カボチヤの素揚げ
酒   月のむさしの 埼玉県の地酒
香の物 拓庵 茄子 牛蒡
湯斗  炒り米
主菓子 栗きんとん
10月の茶懐石料理教室はすでに満席ですが、懐石料理のいただき方を学んでいただく、午後からのお客様参加は、各日1、2名様御参加いただけます。日程は10月15日、20日、21日です。

6月の茶懐石料理教室 文月 七夕の献立

2023年06月30日 19:15

6月の茶懐石料理教室は、文月 七夕の茶事の懐石料理フルコースとお菓子。
25年ほど、懐石料理をお教えしていますが、七夕ば初チャシンジ。
10年以上ずっとご参加いただいている方もおられるので、いつも新鮮に感じていただけるように、私も常に、懐石料理の基本と伝統を守りながら、皆さん楽しんでいただけるように、努力をおこたらないようにと心がけています。

良い食材が手に入ったら,七割はもう懐石料理歯、できています。今回は、新鮮な太刀魚を手に入れるのが、綱渡りのようにたいへんでした。とても美味しかったけれど鯛の数倍のお値段がでした。(^_^;)

〜〜七夕の献立〜〜

向付  太刀魚天の川仕立て 星とカササギの飾り 生山葵と莫大添え

汁   冬瓜 赤だし味噌 粉山椒

煮物椀 鮎素麺 干し椎茸 星オクラ へぎ柚子

焼き物 鱧付け焼き 
  
強肴  夏野菜の冷やし鉢 冬瓜 トマト寒天寄せ オクラ

八寸  蛸 焼きパブリカ短冊見立て 小笹を添えて

酒 和歌山 黒牛・牽牛彦星にちなんで
  静岡  涼涼

小吸物 とうもろこし

湯斗  炒り米

香の物 沢庵 水茄子 キュウリ

主菓子 銀河・ミルキーウェイ

お詫び
強肴の六角ガラス鉢の向きが違っています。奇数角と偶数角でな、前になるところが違います。とんがったほうが前になるのは、奇数角の鉢です。今回水屋の勉強が始めての方が2名が、初水屋にチャレンしてもらったので、水屋の指導に手を取られて、最終チェックをしないで、撮影してもらいました。恥ずかしいことですが、皆さんにも勉強になるかなと、書いておきます 
m(_ _)m

七月の茶懐石料理教室は、15日 16日朝 21日 22日。会費は8500円
懐石料理の初源、禅僧侶の食礼が色濃く残る,飯台の懐石料理をもご体験いただきます。
実習をしないで、懐石料理を茶事の通りに召しあがって言っくこともできます。少し特別な召し上がり方がありますので、ご指導させていただきます。この場合は会費7000円です。
園路の方には、近くに古民家のゼストハウスや民泊もございます。
大阪府で唯一の重要伝統的建造物群保存地区の古民家の町並みもお楽しみください。
教室は築153年の古民家です。ほこりしていただけます。

7月の茶懐石料理教室  朝茶事

2022年07月30日 00:43

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7月の茶懐石料理教室は、朝茶事の献立と冷たいお菓子。
朝茶事は、朝ご飯をさしあげますので、見るからにご馳走というのは似合ません。でも、人生時間の数時間をさ′いて茶事のために来ていただき、お付き合いいただきますので、
やはり心を込めて、簡素であっても手間暇かけた懐石料理が、お客様の心に十分なおもてなしをされているということが伝わり、感謝の気持ちがわいてきて、′後の濃茶に深みが生まれ、美味しくいただいていただけます。行から生まれる心です。
懐石料理教室の献立も、私が茶事の亭主をするときと同じように、お客様に何を召し上がっていただこうかと考えるところから始まります。
朝茶事では、香の物を5種ご用意します。香の物がご馳走です。この季節に一番おいしい、胡瓜と水茄子のお漬物を召し上がっていただきたくて、献立には、食材が重ならないように、胡瓜と茄は使わないことに。涼やかなおもてなしになるように、ご用意しました。
鮎の三枚開きが、ちょっと大変でしたが、皆さんに喜んでいただきました。
<献立>

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向付  鮎の風干し  大根おろしと柴漬けをきざんだ物をたっぷり添えました。
器は明治時代のガラス皿。太陽のムック本に掲載されていて、ほしいなと思っていたら、信楽の骨董屋さんで、出会いました。(*^-^*)
汁   ジュンサイ  八丁味噌 粉山椒
冷たく冷やしてお出ししました。
暑い時期には八丁味噌が最高です。出汁の鰹節の使い方が、八丁味噌ならではの 手法が必要ですが。
飯   二回目、三回目は食が進むように紫蘇ご飯にしました。
バリ島で求めたライスバスケットを使いました。正式のかご飯器は、高価なので、私には、これで十分です。
煮物椀 胡麻豆腐 干し椎茸 オクラ 青柚子
胡麻豆腐は昆布出汁と吉野葛で作ります。椎茸は干したどんこ椎茸をゆっくり時間をかけて煮含めておきます。
強肴  夏野菜たっぷりの冷やし鉢
トマト寒天寄せ 南京 冬瓜 オクラ アナゴと牛蒡を巻いた昆布巻き。
冷たく冷やしたガラス撥で出汁します。
小吸い物   クコの実
八寸 畳イワシ 万願寺唐辛子  
酒   真澄
湯斗  煎り米
香の物 沢庵 胡瓜 水茄子 瓜の奈良漬 セロリ
器はバリ島製
主菓子 氷豆腐
江戸時代からある庶民のお菓子ですが、豆腐をつかうので、腐りやすく、お菓子屋さんの店頭から消えてしまったお菓子です。氷豆腐に黒蜜をかけるのですが、お茶らしく、黒蜜の寒天と二層にしました。
薄茶
おまけの一品 朝茶事は焼き物がないので、懐石とは別に、フリッターをお付けしました。ビールが欲しいと。(笑)
懐石フルコースと主菓子を2時間足らずで作りますの、ちょっと見たいへんですが、皆さん頑張っていただきました。
美味しく、楽しい茶懐石料理教室は、私も毎回楽しみなんです。
次回は8月19日20日21日午前10時半から午後2時
会費はお一人8500円 材料費 税込
人数は各日6名様限定です。
会場は、じないまち峯風庵 築152の年古民家です。
じないまちは、大阪府で唯一重要伝統的建造物群保存地区にしてされた、富田林江戸・明治の古民家が広域に220軒残った歴史と癒しの町です。遠路の方には、女性専用の古民家ゲストハウスもあります。
何方でも一回毎のお申込みで御参加いただけます。

5月のちょっと大人のお茶稽古

2022年05月20日 23:51

5月のお茶稽古、大好きなツバメ文様の織部の水指を使いました。じないまちに、今年もツバメがたくさんやってきました。
うっかり、蓋を割ってしまって、森家十職のHさんに継いで貰いました。その時に、木材でも蓋を作ってくださいました。
日曜日は、共蓋で。月曜日は、木の蓋にしてみました。
木の蓋がりゅう精棚によくあつて、爽やか。 
手作りの主菓子は、練り切り。銘は、五月の風です。散らした木ノ芽が中の黄身餡によく合いました。
じないまちの老舗、柏屋葛城堂の柏餅も、この時期には是非めしあっていただきたい。
初風炉でしたので、あれこれ点前を思い出しながら。風炉の炭って、こんなに小さかったかな?煮えが付くか心配でしたが、二日共に、ご名炭でした。
皆さん、稽古の準備から来られて、灰型もしっかり。
熱心だなあと思っていたら、ご参加の内、3人が茶室を作られて、実践されることに。これからが楽しみです。茶事に次々に呼んで貰えることでしょう。😋
15日の柏原庵の茶事勉強会の亭主役の方のリハーサルも出来ました。私のリハーサルも。😋
今回ご用意していただいたお花は、可愛いアヤメがたくさん、小さなアジサイ、縞アシ、大名萩、何か分からない蔓、露草。
先日しないまちの陶工房飛鳥さんで買ったビカップを花入れに見立てて。今回も、皆さんに花を入れる稽古もしていたたけました。
とてもさらやかな床になりました。
軸は、歩々起清風。さわ5月の気持ちのよい、一期一会のお茶が出来ました。


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