カルペディエム茶道塾最終回

2014年03月04日 18:26


カルペディエム茶道塾最終回。4年と1か月。三月の雛祭りで始まりましたので、最終回も茶事塾と同じですが、雛祭りの趣向に。
お内裏様は床に、桃の花と菜の花と一緒に鎮座まします。三人官女は寿棚でおもてなしのお手伝い。五人囃子は風炉先の前で」釜の煮えの音に合わせて音曲を奏でている様子。働き者の仕丁たちは、炉縁の周りで炭火と釜の番をしています。
懐紙を袋にして雛あられをいっぱい取り分けていただくのは、こちらでも、大うけ。
総勢23名様、草間彌生さんとのコラボ茶道塾より大人数様で、お別れをしてくださいました。
毎回趣向も違うし、お茶話も違うものをご用意するのですが、同じことを長く続けるのは苦手です。次のステップが目の前に現れてきます。この場所にじっとしているほうが楽なのはわかっていても、次のステップに挑もうと思います。
茶室に飾ったひな人形にお客様から「ずいぶん、古いお雛さんですね」といわれ、「そうですね、私が生まれた時に両親が買ってくれたものなので、ずいぶん古ぼけています」と応えて、茶室中大笑いでした。私と同い年のひな人形は、茶室の中で無邪気に遊び、なかなかいい味を出していました。
私も、古くなっても、くたびれていても、お茶の道を前へ前へと進みます。

2013年5月三周年記念森之宮カルペディエム茶道塾

2013年07月16日 23:55


大阪城の近く、森之宮の昭和の邸宅カルペディエム。海外からの旅人たちのためのゲストハウスであり、文化の発信拠点。カルペディエムはラテン語で「今を生きよ」という意味だそうで、お茶の一期一会にも通じます。
ここで、茶道塾を始めて、早3年。
毎月第一日曜日に、ゆっくりお茶を楽しんでいただける機会を設けています。そして、諸事情により、本物の炭手前や濃茶ができない方々のためにワンレッスン方式でのお茶稽古もさせていただいています。お茶のお客様だけでの参加もしていただけます。炭火で煮えのついた釜の湯が、シュンシュンと音を立て、たち昇る湯気もご馳走です。濃茶の美味しさに、びっくりされる方も。
三周年を記念して、この日は夕刻から300坪のカルペの日本庭園でバーベキューパーティを。実は、消し炭がたくさんたまってしまったので、有効活用。笑。
楽しい一日でした。

10月の茶道塾in森ノ宮カルペディエムレポ

2012年10月16日 22:45

10月のカルペディエムの茶道塾は、涼しくなって、とてもお茶が美味しく感じられました。
月一回のカルペの時間は、本当に幸せな時間です。
お茶が始めての方も、海外の方も、真摯にお茶に取り組んでいる方々も、一緒に、一期一会を楽しんでいます。
名残のお茶、いつもの俳句のかたの一句です。薄はもうお茶では遅いかなとも思ったのですが、野や山では薄の群生がたくさん見られます。いつもは群生している薄がたった1本籠の花入れに入っているのが淋しそうだったからと。名残の風情がありますね。

    淋しげに 薄1本 籠の中

濃茶の1レッスンをしていただいた方から素敵なメールをいただきました。是非紹介させていただきたいなあと思いましたので、お名前は伏せて一部のみご紹介しましょう。本当は全部、紹介したいのですが、あまりいただいたメールを人様にお店するのはほまられたことではありません。でも、こんなメールをいただいて、私はとってもとってもうれしかったのです。 ですからちょっと多めにみてくださいね。

この方の点前の時にはお茶が始めてのフランスと日本のハーフの方が二人。濃茶が練りあがるまで、終始無言で、キチンと正座して茶室に溶けこんでいらっしゃいました。凛と張り詰めた空気が流れる、こんな時空を作れるのは、稽古とはいえ、ちゃんと亭主を務めていただいたから。
素敵な仲間と一緒のお茶は本当に、本当に、楽しい。

カメラを忘れて写真がないのですが、写真がないほうがかえって世界が広がるかもです。 10月のカルペディエムでの名残のお茶をお楽しみください。

<Aさんからのメールほんの一部>
カルペディエムの茶室の中は、
秋の小花が生けてあり、遠山に鳴く鹿、トンボの乱舞、米俵、光悦垣に菊の花..小さなお道具にたくさんの秋が集っていました。

何度目であろう、私の濃茶も、
森先生のお助けがあって、”こんな感じ”というのを体験させていただきました。
練っている間、今までのお稽古の時に森先生に言っていただいた言葉を、全部思い起こしながら一心に練りました。
”手にふわっとした感触が伝わってくる”のは、やっぱり分からなかったですが、照りは、分かりました。
とても綺麗な照りを見ました。 粉っぽくならないように、しっかりお湯となじむように、そして粘りが感じられるように。

みなさんも口々におっしゃっていましたが、開封したての美味しいお茶で稽古させていただき、
美味しくてうれしくて今回もとても楽しかったです。

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なんか、面映い気がしますが、カルぺのお茶を皆さんが大事に思ってくださっているのがうれしくて、ありがたさ一杯でのご紹介です。

さて11月は茶人の正月、炉開きです。
手づくりのお善哉を用意して、皆さまのご参加をお待ちしています。
お善哉は、菓子椀でお出しします。黒文字に赤箸を添えて、食べ終わった後は、黒文字は持って帰り、赤箸は半分に折って菓子椀に入れて返します。こんな正式なお善哉のいただき方も、ちゃんとできるところはあまりありませんので、是非、この機会にご体験ください。
点前1レッスン参加でも、見学とお客様参加でも、どちらも大歓迎です。

9月の森ノ宮カルペディエム茶道塾=指月

2012年09月11日 14:45

9月2日、秋の気配はまだお茶室の中だけの、残暑。
それでも、いらしてくださる方があり、感謝。

2012年9月

2012年9月

初参加の方もいらして、目を輝かせて、私の話に聞き入ってくださって、しんどいけれど続けていてよかったなあと。
いつも、そのときどきの風情、世界をお楽しみいただけるよう、毎回道具をじないまちから宅急便で送っています。

2012年9月

今回は、暑いけれど、秋の気配を感じて、ちょっとセンチな世界をお届けしました。時代の虫籠を花入れに見立てて使い、隣に飾った香合にはコオロギの蒔絵が。虫籠から、逃げ出して姿を現した虫の風情に、心の琴線が小さな音を奏でます。

2012年9月


これからお月様がきれいに見える季節がやってきます。床には指月図を掛けました。
茶道塾では、そのときの参加者にもよりますが深いお話をさせていただくことも。
今回は指月ということと茶人という生き方について。、ちょっと熱く語ってしまいました。
行方不明になっていた、私の前のブログが出てきて、そこに詳しく書いていますので、よろしかったら、ご覧くださいね。
http://blog.goo.ne.jp/hope-an/e/956d080c225e23b97e45e452e36affdf


http://www.wa-no-kokoro.jp/
<和の心>茶道・茶事・茶人の世界ホームページ

森ノ宮CALPE DIEM 夏のお茶・冬のお茶

2012年08月08日 23:59

8月5日は森ノ宮の昭和のお屋敷カルペディエムでの茶道塾でした。
初参加の方もあって、鎌倉時代からの石がたくさん配された300坪の日本庭園や海外からのゲストハウスになっているお部屋、美術館に収まっているような素晴らしいアートが無造作に置かれたギャラリーやキャッフェの見学もお楽しみいただきました。
香港からのゲストもお二人ご参加いただき、管理人のMさんは点前稽古しながらの通訳で大忙し。お茶が始めての海外からのゲストに参加いただけると、お茶の原点の説明をしたいと思うので、一緒に参加している方々や私自身も初心に戻ることが出来て、ラッキーなんです。

さてさて、暑いときこそ、お茶でしゃっきり。
炭手前で炭を熾して、釜の湯を沸かし、名水点にて濃茶をいただいたら、たるんでいた精神が目覚めました...。
お客様も、あっ、覚醒した~~なんて。

カルペ

美味しい濃茶をいただくチャンスはなかなかありませんが、カルペ茶道塾では、濃茶とはなにかということ、濃茶に対する心構えなどもお話し、濃茶の練り方もしっかりお伝えしているので、勉強会といえども皆さん真剣に心を込めて練ってくださるので、本当に美味しいです。
夏の風物詩のあれこれを道具でお楽しみいただきましたが、安価なお茶椀ではありますが、金魚のお茶椀が大人気。水を入れたら、ほんまに金魚が泳いでいるように見えました。

一ヶ月に一度のカルペディエムCALPEDIEM(今を生きよというラテン語です。お茶の一期一会にもつながります)でのお茶は、心が満たされ、幸せな気持ちで一杯になります。
素敵な空間で、好きなお茶の心を一人一人の参加者にゆっくりお伝えできるし、世界中から日本の文化に興味のある方が集うゲストハウスであり文化の発信拠点でもあるカルペなので、ここからすぐに世界につながっている感じがするので、ちょっと閉塞感のある日本のお茶の世界に風が通るようで気持ちがいいのです。

毎月第一日曜日に開催している,森ノ宮カルペディエムの茶道塾は、どなたでも一回毎のお申込みでお茶の点前稽古やお客さん体験をしていただけます。お茶の世界への理解を深めていただけるように、お茶の心を伝えて行きたいと思ってはじめた塾です。
月謝制にしていないので、たくさん来られるときも、ほんの数名様のときも。数名様のときは、運営上はたいへんなのですが、ゆっくり一日お茶に触れていただき、一人一人の人生に寄り添う気持ちでお茶のお話をさせていただけるので、こんな日も実はうれしいことなのです。
暑い夏や寒い冬は、やはり参加者が少なくなりますが、2月はたくさんの方にいらしていただきました。レポートをし損ねていましたが、2012年1月7日(土)~4月8日(日)中の島の国立国際美術館と同時開催されているカルペの草間彌生展にあわせて、3日間のスペシャル企画で開催させていただきました。やはり書き留めておきたい茶道塾でしたので、この際に、思出しながら、冬のお茶のレポートも書かせていただきます。

夏のお茶・冬のお茶

カルペ


国立国際美術館は大盛況で、大行列が出来たり、見る時間を制限されたりと、たいへんなことになっていましたが、カルペディエムの展示は、身近に、カルペの空間の中に自然な感じでさりげなく置かれていて、ゆっくりご覧いただけました。池や庭を使ったインスタレーションがおもしろく、新作版画はギャラリースペースで、草間さんの蛇のふすまの部屋も公開されています。いつもはいろんな著名作家の絵がさりげなく置かれているキャッフェも、草間さんの絵で埋め尽くされていました。

茶道塾も連日、参加をお断りしなくてはならなくなり、申し訳ないことになってしまいました。
毎回、お茶のおもてなしの世界を作って、参加される方々をお迎えしていますが、たぶん、皆さんは草間アートの世界でコラボなので、ドット模様が一杯出てくるお茶会を予想してこられるはず。
草間アートといえば、南瓜、ドット。持ち込みたいのは山々でしたが、カルペには、草間さんのアートが歴然としてあるのだから、草間もどきをもってきても意味はないなあと。今回は、草間アートに関するもの、イメージさせるものは一切茶室に持ち込まず、総合芸術としてのお茶、私とお客様で作り出す時空で、草間彌生specialの世界を作り出すことにしました。

夏のお茶・冬のお茶


草間さんのテーマは「永遠の永遠の永遠」、私のお茶は「瞬間の永遠」です。
床には死を考える禅語の軸「紅炉一点雪」、香合は「空」の文字が入った萩焼。般若心境のお経が書かれた巻物も添えました。道具は寺に関するものを中心に。

夏のお茶・冬のお茶

アートには解説は不要とも思いますが、草間さんのドットの意味なども私なりの解釈をお話してみました。
芸術は誰の心にも伝わり、永遠の命を持っている。さて、お茶はどうなのでしょう。
お茶のおもてなしは何もない空間にその日のお客様のために室礼を整え、道具を用意して、炭をおき釜で湯を沸かし、手づくりの懐石料理やお菓子とともにお茶を供します。終われば、また何もない空間に戻ります。その瞬間だけにできるかぎりのことを誠心誠意、精一杯、主客ともに努めます。むなしいといえばむなしいのですが、一期一会の思い出は永遠に続くかもしれないですし、すぐに忘れ去られたとしても、それはそれでいいのです。

永遠の対極にあるのが、限りある命。 炉の中に赤々といこった炭、そこへ一片の雪が舞い落ちて一瞬のうちに消えてなくなります。鮮烈で美しい光景です。
茶道が成立した戦国時代。川中島の合戦で、
越後の国の上杉謙信は、甲斐の国の武田信玄の陣地に、ただ一騎で奇襲をかけます。本陣には、武田信玄ただ一人。謙信は信玄めがけて「如何なるか是剣刃傷の事」と言いながら刀を振りかざし切りつけます。信玄は泰然自若として「紅炉一点雪」と答えざま、持っていた鉄扇で刀を受けます。
謙信は戦国時代にあって、どのように「死」を受け止めるのかと問い、信玄は生へのひとかけらの執着も啼く、死への微塵の恐怖もない。生もなく 死もない。生きるもよし、死ぬもよし。と無心で刃を受け止めた。のだそうです。見てきたように、浪曲師のように、茶道塾で語っていましたが、事実かどうかはわかりません。笑。
人はどのようにして死んでゆくのかは、どのように生きたのかと、たぶん同じ。永遠は瞬間の連なりかと。
草間さんのドットは、私は般若心経の色即是空 空即是色だと思います。今、目に見えているものは、実は何もないんだよ。分子や粒子レベルに分けていけば、地球上のものや生物は、皆一緒。固有の形などなくなります。南瓜はたぶん現実の象徴として表現されているのだと。仏教の世界では、あの世とこの世があり、この世で起こることは実は夢うつつ、本当の世界が別にあるのだという。だからこの世や自身に執着しないでよいのだよと。世界で活躍する草間さんのアートは、実はとても日本的なのだなあと勝手に理解しています。

夏のお茶・冬のお茶

真っ赤にいこった炭で釜の煮えがついて、暖かな湯気が茶室をホッコリ包んでくれます。この日の主菓子は、咲き分け。紅白の梅の花を表しています。春も、もうすぐやってきます。

夏のお茶・冬のお茶


そして、奇跡のようなことが起こりました。
午後4時ごろ、西日が当たると、茶室前の廊下に張られたレンズのようなドットが茶室の雪見障子に陰を落とし、本物の草間アートが茶室に現れたのです。

カルペ

茶室に入り込むたくさんのドットの陰。私のお話した色即是空 空即是色が、瞬間に現れて、消えてゆきました。

草間もどきを持ち込まなかった私に「じゃあ、私が出向くよ」と、草間さんが現れたような。世界のトップアーティスト草間さんとのコラボが出来上がりました。私のお茶の歴史の中で、特筆すべき一期一会になりました。

もう一つおまけの話ですが、その日はフランス在住でアーティストのプロデュースがお仕事のカルペの美しいオーナーさんも草間展に合わせて国されており、着物姿で本日のラストの薄茶点前稽古。真剣に取り組んでいただいたのですが、薄茶がたったときにに「あら、お茶椀の中にドットが~~。たまにしかやらないので、ヘタくそで大きな泡が一杯です~~。」って。最後にドットを作ってしまうなんて!なんか、落語のオチのようでした。もちろん、全員爆笑。

夏のお茶・冬のお茶


これからも森ノ宮カルペディエムでは、一期一会の、おもてなしのお茶の世界をご用意して、皆さんのお出ましを心よりお待ちいたしております。次回は9月2日(日)です。
詳細は此方をご覧ください。http://www.wa-no-kokoro.jp/event/789/


http://www.wa-no-kokoro.jp/
<和の心>茶道・茶事・茶人の世界ホームページ


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