五月の塚口真庵茶事勉強会初風炉・正午の茶事「風の森」レポ

2017年06月08日 16:42

5月28日29日、塚口真庵茶事勉強会が終了。心深く受け止めてくださったご参加の皆さまからのメールをありがたく、かみしめているところです
今回のテーマは「風の森」。私のこれまで開催させていただいた茶事の中で、五本の指に入るのではないかと思う茶事の世界をご用意することができました。
まだ若干未消化のところがあったのですが「、かえってそれがよかったかと。
プランナーとして企画書を書くときに気を付けていることは、完璧にしないこと。クライアンとの思いや意見を取り入れて一緒に仕事をしてゆけるように・
茶事も同じで、亭主を支える裏方、そしてお客様との共同作業で、特別な時空を作りあげてゆきます。その中で、互いに磨かれ、磨いた人間力を日常に帰って生かすことで、より良い人間関係や社会を作り出す。そのように茶道は成り立ってきました。日本人の深い精神性、和の心、知恵が生きています。そして何より、楽しい。
初参加の方で、[茶事とは点前を見、道具の作家をたずねるだけで、後は黙っているもの」とおもっていましたとおっしゃいました。らひょっとそう思っている方は多いのかも。
点前や道具は手段であって目的ではありません。なので、そんな茶事は本当につまらない。
茶道や茶事の醍醐味を、まだまだお伝えしてゆかねばと改めて思った茶事勉強会でもありました。初参加野お二人が帰り際に次回の申し込みをしてくださったことは、とてもうれしいことでした。

さて、風の森の茶事は、まずは「風の森」という銘のお酒を見つけたことから始まりました。奈良県御所市の油長酒造の生酒です。金剛葛城山系の原生林深層地下水で仕込まれています。富田林市じないまちの峯風庵からも金剛・葛城山が見渡せます。
じないまちには、この季節に燕がたくさんやって来て、風邪を切って飛び交っています。その光景を見るだけで心が晴れやかになって、幸せが気分になります。
風が吹くと何かが変わります。露地を通って、まっさらな気持ちで席入りするときと同じようにリセットという感覚があります。
今回の茶事では様々な風を感じていただき、森林浴のような気持ちのよい時空をお届けしたいと思いました。
私の手元には「探求の森」と名付けた茶碗があります。イギリスのアンチーク・シェリーのティーセットのシュガーポットを見立てたものです。大きな森の前に扉があって、そこを開いて森の中に入ります。茶道は、この探求の森だと思っています。
森は深くて大きくて、踏み込めば何かと発見し足り出会ったりワクワクすると共に木すばらしい自然の光景や生き物たち。木々の成長の過程、朽ち果てる姿。ちょっと怖い感じもします。
木を見て森を見ないという戒めもありますが、大きくて懐の深い森を探るように、茶道の道を探求してゆきましょうという今回のメッセージです。
懐石料理やお菓子も森をい目イメージしたものにしようと四苦八苦・
最近は生で食べることはできる川魚が手に入らないので、向付は先月の茶懐石料理教室で公表だった鰹のたたきに特製の卵たれをかけて。2日とも鰹を一本づつ買って、朝、水屋コースの方々と一緒にたたきにするところから。やっぱり、作り立ては美味しいですね。
汁には蕗を。煮物椀にはじゅんさいを入れて。焼き物は鴫の形に似ている茄子のシギ焼きを・強肴は山くらげや鶏のささみなどの和え物。八寸は沢蟹とアスパラです。

炭手前には、清風籠と絶滅危惧種のイヌワシの羽箒、香合は何十万年も前に地中に埋まった森の木、埋もれ木を用いました。

風の森、この季節にぴったりの茶事になりました。

次回は6月25日(日)26日(月)伏傘懐石にて、正午の茶事。恵みの雨の頃
蛍に寄せて、ひそやかな明かり 茶の陰陽についてお茶話をさせていただきます。


今月の茶懐石料理教室は、水無月・伏傘懐石です。
うっとおしい梅雨の時期に濃茶まで気持ちがだれないように、懐石をサラサラと進める工夫です。
お椀にご飯を盛り、汁椀で蓋をして持ち出しますが、その姿が傘のように見えるところから、この命名となったようです。ご飯は最初の一文字と次の飯替えの分をこんもりと。食欲のない時期に食が進むように、新ショウガご飯を盛りました。汁はかないrに2回分を持って、お客様に取り回しをしていただきます。
今回の実習のメインは、鮎の背骨を外して踊り串をして炭火焼き。他での葉を吸って濃厚なタデ酢を塗ります。茶懐石は後に残るものはお出ししません。すべて食べられるものをお出しします。鮎の塩焼きの下に笹の葉を敷いてみたくなりますが、持ち帰るお客様の手間を考えてぐっとこらえます。
皆さん鮎との格闘、お疲れさまでした。かんてき(七輪)にお茶で残った消し炭を入れて団扇でパタパヤ。今ではこんな事めったにしませんが、炭d絵や板アユは、とても美味しかったです。
煮物椀は、鱧の葛たたきに梅肉をちょっちょ乗せて、エンドウ豆の摺り流しに。あしらいは管ゴボウと防風です。
梅雨時は、懐石があまり重くならないように。
主菓子は久しぶりに葛をたっぷり入れた水無月にしました。大好評でした。
来月は、6月16日(金)17日(土)18日(日)文月・朝茶事の懐石とお菓子。お菓子は主菓子と干菓子も作りまsすね。

2月の塚口真庵 茶飯釜の茶事勉強会のレポです

2017年03月06日 18:43

茶飯釜・正午の茶事の勉強会、26日28日両日ともに、茶釜で美味しくご飯が炊けました。「草の戸や 住替わる代ぞ 雛の家」松尾芭蕉の俳句を茶事の世界に閉じ込めました。四畳半茶室の釣り釜、f分の1の揺らぎの心地よさ。真庵をお借りするときに、釣り釜が使えるように工事をお願いして本当に良かった。
写真は二日分を混ぜてご紹介しています。

さて、この日程の茶事ですから、テーマは雛祭りかなと考えていたのですが、初日の亭主役の方が武道家でライフコンサルタントの男性です。可愛いだけの雛祭りでは、どうも似あいません。茶事の世界を用意する影の亭主の私にも似合わないなあと。
2月の初めに、東京での茶事にお招きを受けました。大阪の片田舎の富田林寺内町からは前日入りしなくては間に合いません。で、前日に、6代乾山・三浦乾也の足跡をたどるために、隅田川のほとりの言問団子の店を訪れました。ずいぶん昔に、信楽の骨董店で、乾也のこの時期に使える貝合わせの向付を求め、とても気に入っていましたので。乾也は明治の初めに京都から隅田川のほとりに移り、都鳥の文様が特徴の言問焼きをはじめており、言問団子のお皿として使われていました。
その時、ハタと思いつきました。隅田川のほとりには松尾芭蕉の草庵があり、奥の細道の旅に出る前に、この家を小さな娘を持つ家族に貸します。「草の戸や 住替わる代ぞ 雛の家」この俳句を詠んで家に張ってから去ったといいます。ここから、瞬く間に茶事の世界が見えてきました。私には、ほんまにお茶の神様がついていてくださると思います。今回もこの時点でいい茶事になると確信。

この季節、春を待つワクワクする思いもありますが、季節の変わり目には侘びを感じます。茶事は、ただ楽しいだけではなく、心を深く、豊かにする場であってほしいと願っています。ただ楽しいだけのスノッブな遊びであれば、私はお茶を続けていなかったでしょう。お茶でしか味わえない、お茶でしかたどり着くことのできない世界を茶事でお届けしたいと願っています。
松尾芭蕉の句からは、鴨 長命の方丈記にみられる諸行無常の世界観も感じとれます。元禄2年、西行法師500回忌の年に、芭蕉は奥の細道の旅に出ます。芭蕉は西行を師と仰ぎ、私の住む寺内町から程近い、西行終焉の地の弘川寺にも足跡を残しています。
奥の細道の序文「月日は百代の過客にして 行きかふ年も又旅人也」。人生もまた、旅。一日一日の生も、また、死に向かって歩む道。

茶飯釜は、茶室の中でご飯を炊くという楽しい茶事ではありますが、「飢来飯」「渇来茶」という仏性とも思える心が込められています。ご飯を大事にいただくという気持ちも生まれます。楽しい中にも、ご参加の皆様にはそれどれの気づきや思いが生まれたようで、勉強会が終わって、素晴らしいお礼メールが次々に届きました。
私も、感激で、疲れも吹き飛びました。
いつもと違う懐石の進行に、水屋コースの方々は大変だったことと思いますが、水屋の働きがあって茶事は首尾よく進行します。懐石やお菓子作りも、実はスタッフで作ってしまう方が楽なのですが、しっかり大変な部分も体験していただくことで、実際に茶事ができる人が育つ勉強会にしたいと思っています。客コースの皆さんも、今回は、亭主を助けて火吹き竹で炉の炭を吹き火力を上げてご飯を炊き上げるという作業に、「ああ、茶事は亭主と客が一緒に作り上げるということがよくわかりました」と。宇宙観で構成された小さいけれど、限りない広がりを持つ茶室に、その日の世界を持ち込み、亭主、裏方、客というそれぞれの役割を、人を思いながら、よき生き方の探求として実践することで、良き社会の縮図を作り出し、互いに高みを目指す。これが本来の茶道・茶事の意味や意義かと思います。

初座の床には「風吹南岸柳」の禅語をかけました。これは「雨打北池蓮」と対句になっています。同じ時節でも、南の地では優しい春風が柳を吹き、芽吹きを誘っていますが、北の地では冷たい雨が強く蓮を打つ厳しい状況があります。禅の世界では、何事もあるがままに受け入れることが大事と諭されていますが。私は、お茶で高みを見た人は、宮沢賢治みたいですが、苦しんでいる人、悲しんでいる人があれば、そばに行って寄り添い、またすべての人の幸せのために、自身でできることはできるだけでいいので力を発揮する。それが茶人というものではないかと思ったりしています。おなかがすいた人がやって来たら、どなたにもご飯を差し上げましょう、のどが渇いた人が来られたら、どなたにもお茶を差し上げましょう。茶飯釜の心です。

さて、準備が整い茶事が始まります。待合には、芭蕉の旅姿の色紙。初入の床には都鳥の香合を飾りました。後入の床にはお雛様。花入は旅枕です。
当日の茶事の模様は、初日にお付き合いいただきました映像作家で大学教授のFさんが写真を撮ってくださいましたので、いつもより数段素敵な写真がとれていますので、二日目と合わせて、ご紹介します。壊れかけのカメラで、いつも写真が悪いのはカメラのせいにしていましたが、やっぱり腕がないんですね、私。(-_-;)

釣り釜の茶事は、本当に素敵なので、3月にも真庵で釣り釜の茶事を開催させていただきます。桜の頃・正午の茶事。3月はちょっとこむづかしいことは置いといて、ただただ、ゆったり、釣り釜の揺らぎに春を感じて、それぞれの櫻の情景をお楽しみいただけるような茶事にしたいと思います。3月26日(日)27日(月)二日間続けて開催させていただきます。遠路の方は、一日はお客さん、もう一日は水屋でのお勉強をされる方もいらっしゃいます。

塚口真庵茶事勉強会 開炉・正午の茶事の茶事 レポート

2016年12月06日 23:06

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茶事に呼ばれたら、出かける前に硯と巻紙を用意して、帰宅したら帯を解く前に礼状を書くと習ったことがありますが、私は数日、その日の茶事の余韻を楽しんからにすることが多いです。その間に、じんわり心に届いてくるものもあるので。
先日の塚口真庵開炉・正午の茶事の勉強会のレポが遅れましたが、そろそろ発酵してきた感じです。(^_-)
茶事は勉強会といえども、きちんと時間内に収めます。限られた時間の中で、亭主も水屋も、もちろんお客様も持てる能力のすべてを使って、一期一会の茶事の世界を素晴らしいものにできるように。
2日とも後炭の後、釜の煮えが落ちることなく、正午席入りで午後4時に残心の時を迎えました。残心とは茶事の最後の挨拶をお客様一人一人とか交わし、お客様が退席された後、亭主はすぐににじり口を開けて、無言でお客様をお見送りすること。その時に、名残り惜しい思いがするような茶事にしなくては。今回のレポの1枚目の写真は、その残心の写真にしました。ここで、亭主は万感の思いに涙することも。美しい光景です。
薄茶が終わって、最後の挨拶では、お客様はその日に心に響いたことを一言添えて亭主と言葉を交わしてほしい。
1日目のお客様の中に「最後の紅葉狩りをさせていただきました」と、2日目のお客様の中では「大きな炭に火がついて、開炉の喜びが思わず湧き上がってきました」と。
亭主役の方はいらっしゃいますが、茶事の準備をしている影の亭主は私なので、いずれもとてもうれしかった。
昨年は手足の骨折のため、紅葉のシーズンを楽しむことができませんでした。今年は紅葉のシーズンを楽しむことができて、とてもうれしくて、今回の茶事ではあちこちに紅葉を散りばめました。また私は、自身の茶人としての生き方として口切の茶事はしないことにしているので(初夏に摘んだ茶葉を山で寝かせて、11月に手元に・・という環境にないので、お茶屋さんにその日のために摘めてもらうのは、どうも、嘘っぽいように感じてしまうので)11月はいつも炉を開く喜びを皆さまとご一緒にと。炉の炭の大きさに、その火力で煮えのついた釜から立ち上る昇り龍のような湯気に毎年、なんだか感動します。
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床には「松樹千年翠」大徳寺 弧逢庵の卓厳和尚のお筆です。今年の開炉の茶事では、待合に利休道歌の「規矩作法 守りつくして破るとも 離るるとても 本を忘るな」の色紙。改めてお茶について、それぞれが考える機会になればと。大徳寺で、一休和尚と村田珠光が出会っていなければ、茶道に精神が宿ることなく、単なる遊興の文化になり果てていたかもしれません。「松樹千年翠」には対句があって「不入時人意」とあります。松の緑は千年も変わらず美しい緑をたたえているが、それを見る人はその美しさに気がつかない。美しいものやことに気がつける自分になれるように、日々心を磨けるのがお茶ではないでしょうか。この語は続伝灯録という禅の書物にあるのですが、伝灯という言葉をよく私は使います。古き良き伝統を次の時代の人の心に灯を灯すように伝えてゆくには、現在の油を使わなくては灯を灯し続けてゆくことができません。今年も除夜釜がかけられないので、残念なので、ここで書かせていただきますが。行く年の炭の火種で炭手前をして、くる年の若水を釜に入れて湯を沸かす。伝統をつないで新しい息吹をいれてゆく。これも伝灯に通じます。
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これからのお茶は、さて、どのようになってゆくのでしょうか。今年の茶人の正月への私からのメッセージです。
口切はしないとはいえ、お茶の心が生きるよき文化なので、席中では口切のお話はさせていただいています。皆さまも口切の茶事はどこかで体験はしてほしいとも思います。
初炭で使った香合は、織部の久寿屋です。田舎の粗末な家を模したものですが、茶人の正月によく使われる織部香合に、この字を当てたのかと思います。この香合が後の懐石の八寸の栗と主菓子に添えた柿の話につながってゆきます。
シンフォニーのように時間の経過に沿って茶事の世界が完成してゆきます。心の琴線が小さな音を奏で、次第に大きな感動が生まれます。茶事って、本当に素敵ですね。
茶事は、そこに参加した人にしかその醍醐味は伝わらないのですが、諸事情があって参加できなかった方にも、少しお裾分けがしたいといつも思い、レポをしています。お茶の魅力を伝えてゆくのは私のライフワークですし、こうして公開することによって、私はまた更なる創造へと歩むことできます。茶事をするようになって25年になりますが、毎回まったく同じことはしたことはありません。お客様を思い、一期一会のおもてなしをと務めています。茶事は創造してゆくことに醍醐味があると思うのです。
i一日目の27日はあいにくの雨でしたが、お茶を初めてまだ4年目というご亭主の凛とした濃茶では、釜の奏でる松風と、濃茶を練る茶筅の音、そして、雨音が、至福の時を刻んでくれました。その日のもう一つの本日の感動。お客コースで参加していただいた、Nさん。何と二日前に転倒して右手首骨折。ギブスをはめてのご参加。ありがたいと思います。亭主はお客様によろこんでいただきたいと、一期一会の茶事の世界をご用意します。ギブスのお客様も、それがわかっていらっしゃるので、無理を押してご参加いただいたのだとおもいます。水屋ではこのお客様に大小二つのスプーンを膳に用意してくださいました。席中では、正客が隣のギブスの連客を気遣って、何かとサポートをしてくださいました。人を思うことが、茶事の第一歩です。ほんとうに、うれしかった。こんな茶事の勉強会を開催させていたいただけることがとても幸せです。

では、今回の茶事の勉強会の写真をお楽しみくださいね。写真は27日と29日のものを一緒にアップさせていただいています。
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9月塚口真庵夕去りの茶事勉強会レポ

2016年10月05日 15:21

9月の塚口真庵 夕去りの茶事勉強会。無事2日間終了しました。
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「月を待つ」と題しての夕去りの茶事。夕去りの茶事は通年、開催することができるのですが、夕暮れが去ってゆく時間に開催して、茶事が終わって露地に出たら、お月さまがぽっかり見える(かもしれない)お月見の頃が一番、ふさわしいように思います。
茶事の一期一会が、とても大切なものであることを、時の移ろいがはっきりとわかる夕去りの茶事が教えてくれます。
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月はそれぞれが目指すお茶の道の先にあるものに例えられます。今回の茶事では、ご参加の皆さまそれぞれの月が現れるのを、焦らずに時間をかけて待ってくださいねというメッセージも込めたつもりです。
人生にはいろいろなことが起こり、続けたくてもお茶をいったんお休みしなくてはいけなくなったり、家族の介護やお世話で参加したくても、茶事の勉強会に参加できない状況にある方もたくさんいらっしゃいます。
茶事や茶懐石のレポートは、お茶の魅力をお伝えしてゆきたいと願う私のライフワークの一環でさせていただいています。実際にご参加いただき受け止めてくださることの10分の一、二十分の一もお伝えできないかもしれませんが。参考になれば幸いです。
写真は2日間のものが混ざっています。25日は席入り4時で、27日は夜にお出ましにくい方のために正午席入りで、電気を消して夕去りの流れを体験していただきました。
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夕去りの茶事は、初座が陽で、床には花を。花が印象的に、お客様の心に届きますように・・・。
茶室に花を入れ、香を焚いてお客様をお迎えするのは、神様、仏様と同じくらいにお客様を大事に思ってお迎えしていますよという亭主側の気持ちです。
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月見の宴をイメージして、花は鼓の胴に入れました。昔、長唄の鼓の稽古をしていた時の物です。何でも置いておくと、お茶で役に立つことがあります。(^_-)
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夕飯には時間がありますので、風炉ではありますが先に初炭手前を。お客様が預かってくださった香合。可愛いでしょ。これがしたくって、バリ島のこけしを加工した兎香合です。
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懐石は、少し軽めにご用意するものですが、やっぱり心づくし。
向付はヒラメの昆布〆菊花和え、汁は薩摩芋、鳴門金時です。
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煮物椀は、月真蒸に松茸、菊菜、芝に切った柚子を添えて。そうそう、兎の形に作った車海老も入れてしまいました。
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焼き物は秋鮭利休焼き、強肴は焼き椎茸、梨と菊菜のみぞれ酢和え、八寸は、秋刀魚のケシの実まぶしと枝豆です。湯斗と香の物をお出しして、この時に、ほっこりおなかと心があたたかくなるようなお料理が茶懐石です。
主菓子は、兎上用饅頭。これも水屋コースの皆さんの手作りです。
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中立では、露地に蝋燭。27日には鐘を打ち残して、手燭の交換もしていただきました。昼間で蝋燭の風情がない分、いろんなことをしてもらおうと。
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後入りの床には、墨跡。「吾心似秋月」大徳寺 高桐院 剛山 和尚の書です。手燭を添えています。
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短繋と手燭の灯りで濃茶、続き薄茶。稽古茶事ではありますが、四畳半茶室では、みなさんの心が寄り添うようで、暖かな気持ちがいったりきたり。たぶん、むつかしいことは言わないでも、茶事の何たるかが、皆さんには理解できたことだと思います。
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待合から、腰掛待合、露地、初入り、後入りと、シンフォニーのように道具組をしてゆきますが、本日は、月と兎の意匠を重ねることで、主題を感じていただきました。
仏性の悟りである「帝釈天と兎」のお話もさせていただきました。
美しい、そしてちょっと物悲しい、月を待つ茶事。
お楽しみいただけたら、幸いです。
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そうそう、27日の正客様から、床の花にしゅうめい菊が入っているのを見つけて。しゅうめい菊の花言葉を教えていただきました。なんと「忍耐」だそうです。勉強会のことゆえ、何かとおめだるい点も多々あったことと思いますが、どうぞ、こらえてくださいね~~。これ、使えますね。(^_-)
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6月の塚口真庵茶事勉強会 飯台の茶事のアレンジで

2016年07月10日 01:55

水無月の塚口真庵茶事勉強会、ご亭主役の方が二日とも素晴らしくて。
真庵の庭の風情も素晴らしくて。
懐石料理が自分で言うのもなんですが、とても良い献立になりました。
体調が万全ではなかったので、頭ふらふらしながらの開催でしたが、師匠から、命を懸けるくらいの気持ちで茶事には取り組みなさい、四畳半の茶室の中には禅寺の七堂伽藍が入るくらいの大きな茶事をしなさいという言葉を思い出しながら・・・。伝えられたお茶の心を少しでも皆さんにもお伝えしてゆきたいと。
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田植えの終わった田んぼの稲たち、小さな生き物たち、そして、私たち人間にとっても、恵みの雨。慈しみ深く振る雨に、心もすっかり洗われます。
ご参加いただいた方から次々に届く、お礼や感想のメールを読みながら、昨日今日とゆっくり過ごして、体力も気力も戻ってきました。

「ご用意いただいたプラチナ箔のお棗が、私には、蓮の葉に集まる雨粒の光のようにも見えて、とっても清らかで涼しげで、そして尊くて、この世の美しいものの代表のように感じました。
少し離れて眺めていると、プラチナにうっすら木目が透けて見えます。その木目の流れも美しく、丁寧な職人さんの手技と愛を思い、うっとりしておりました。」
メールの一部を引用させていただきますが、このように感じ取ってくださって、なんてうれしいことでしょう。この方は、翌日の早朝に自転車を走らせて蓮の花が開くのをご覧にいかれたとのこと。蓮池に蛙が乗っている水指と棗、たぶん、お床の「行雲流水」 花入れの魚籠、タピオカの雨粒を閉じ込めた主菓子「雨音」、水と魚の干菓子などが繰り広げる、雄大な自然、そして循環などのイメージが、茶室いっぱいに広がっていたせいでしょうか。
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茶事の道具はすべてお客様のためにご用意します。一つ一つ、心を込めて。貧乏茶人なので、高価なものはご用意できなくて申し訳ないのですが、それぞれの道具が語り掛けるものやことを、心に泊めていただければ幸いです。
以前に、峯風庵の気軽な500円茶会にいらした方が、見るべき道具は何もなかったとFACEBOOKに書かれて、ため息ついたことがありました。道具の向うに何を見るかは、客人の力量でもありますよね。(^_-)
ちょっと気分のだれるこの季節には、見立ての茶道具を使って、ちょっとハッとしていただく工夫も。でも、見たとたんに見立てとわかるくらい奇抜なものや気をてらったものは、ちょっと考えもの。今回は、以前、京町家の活性の仕事で、バリ島の見立ての茶道具などを扱う「茶飯(チャハン)」というお店と「数寄好き(スキスキ)」というギャラリーをしていた時の名残りのもの。
露地の煙草盆と火入れ、水指、茶入、魚籠の花入れがバリ島の雑貨です。
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恵みの雨とはいえ、梅雨時は少しうっとおしい気分になることも。懐石で時間をとってしまっては濃茶まで気持ちがだれてしまいます。6月にはいつも伏せ傘懐石にして、飯替え、汁替えを省略しますが、今回は飯台の茶事のアレンジで、四つ椀を重ねて持ちだし、向付も取り回し、かないろで汁も取り回し。汁椀の蓋が杯になるので、お酒もたっぷり召し上がっていただけます。秋田から「高清水」という耳に清かなお酒を取り寄せました。
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茶事の勉強会では、私も学ぶところが多いのですが、今回は点前について、考えさせられました。プランナーなので、茶事の世界を作るのは得意ですが、日ごろ点前稽古をしていないので、口であれこれ言うのはできても、自分では実は点前が苦手です。
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26日の亭主役の方の点前は、どこまでも誠実で優しい点前。28日の亭主役の方は、スカッとキリッとした潔い点前。いずれも、素敵で、勉強会なのであれこれ解説を入れるのですが、解説を入れないで、亭主の点前だけで茶事を進行してみたかったです。
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茶事が終わって、亭主の美しい点前が一番心に残ったというのは、茶事では失敗だと師匠にはよく言われていました。点前はあくまで手段であるので、茶事の本質を差し出すこと。なので、見せることを意識した点前は厳禁で、自然に流れるように~~と教えられましたが。やはり美しい点前は、見ていて気持ちがいいものですね。私も、もうちょっと精進しなくては。(-_-;)
台所や半東さんも、皆さん腕を上げていかれて、うれしい発見でした。
私の体調を気遣って、頑張ってくださったということもあって、皆さんのお気持ちが、とてもありがたく感じる茶事の勉強会でした。
6日のじないまち物語・狐伝説 夕去りの茶事と同時進行で準備を進めていましたが、これで、6日に向けて集中して心を込めてゆくことができます。
茶事は、本当に素敵で楽しいことですね。
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