スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第一回峯風庵茶事塾in塚口真庵5月正午の茶事レポ

2012年06月12日 17:14

三年間、ご愛顧いただきました万博日本庭園の汎庵茶事講座を終了し、念願の四畳半茶室での
新しい茶事の勉強会へと無事移行させていただきました。
もう終わってしまうのだと思い込んでしまわれた方が多いようですが、引き続き、峯風庵の茶事の世界をお楽しみいただき、また、より高みを目指した茶道の研鑽の場をご用意しています。
2012年5月塚口真庵


いつもは、道具のアップの写真は公開しないのですが(この日のお客様のためにご用意したものですし、これからいらしていただくお客様の楽しみを少しそいでしまうことにもなりかねません。また、茶事の道具は一つで存在するものではなく、全ての道具組がハーモニーのように構成されているので、一つを取り出しても、魅力が伝わりませんので。)、本日は特別に思い入れのあるお茶碗をまずはじめにご紹介します。
薄茶の主茶碗に使った、イギリスのアンチーク、シェリー作のティーセットの中の砂糖入れを、見立て使いにしました。
2012年5月塚口真庵

太陽が輝く森の風景。森への入り口には扉があって、それを開けたらどんな世界が広がるのだろうと物語りを感じます。見立ては、あまりとっぴなもので見立てとすぐにわかってしまうものは茶席がうるさくなってしまい、お茶の凛とした世界を壊してしまいます。この茶碗は、日本の絵画の影響も受けているので、しっくりなじみます。
真庵の入り口も、このような感じ。オーナーのお心入れのお庭は、通常のお茶の庭ではなくて、和とイングリッシュガーデンをあわせたような感じで、私は大好き。
これからの茶事塾の物語りのプロローグです。

2012年5月塚口真庵


水屋コースの皆さんは午前10時半に集合。はじめての場所ですので、会場を半東さんの仕事の説明をしながら皆で、チェックをしてゆきます。
実は、この空間は、私のお友達のお友達が相続でお屋敷の三分の一を相続され、茶室のある部分を残されて、一部を地域のサロンのような素敵な喫茶店にしておられます。週4日間短い時間だけオープンされています。じないまちの茶室は箱火鉢椅子席のオリジナルな茶室なので、正式の茶事の勉強会は少し無理があるので、汎庵のあと、どこか探さなければと思った翌日に、この四畳半茶室を使いませんかと言う電話が。もうこれはご縁だと思って、他の場所は見ないで、即座に決めてしまいました。
なので、水屋は喫茶スペース、露地の腰掛待合は、庭のベンチです。何かと工夫がいる場ですが、その工夫も楽しい~~。
2012年5月塚口真庵

短い時間で懐石料理とお菓子の仕上げをして、お客様を待ちます。
本日は青葉の季節にちなんで、「お茶はLOHAS」を感じていただく茶事にしました。

初日は、亭主役は始めての初々しいSさんに、ベテランの半東のOさんがついてくださいました。本番の茶事でも、半東さんは亭主より力量のある方にお願いすることが多いのです。何から何まで、0さんには本当にお世話になりました。こんな感じで、皆でできることをしながら塾を進行してゆくのが、私の希望だったので、とてもうれしい。
2012年5月塚口真庵


お客様は5名様。寄り付きで身支度。待合の洋間にて、汲み出し。露地草履を履いて腰掛待合に。亭主の迎え付けで蹲を使ってお席入り。
2012年5月塚口真庵


床には「松樹千年翠」大徳寺弧逢庵の卓厳和尚にお筆です。この語は「不入時人意」と対句になっていて、いつまでも松の緑は変わらないけれど、いつの時代も、その美しい松の緑を目にしながら、その本当の美しさに人はなかなか気がつかないという意味かと。持続可能な社会や地球のために、今できることは何か。緑の季節5月になると、ちょっと考えてみたくなります。この語は炉開きやお正月などおめでたいときに使われることが多いのですが、私も新しい茶事の勉強会のスタートだったので、自分でちょっとおめでとうと言う気持ちも。
2012年5月塚口真庵


四畳半茶室のなせる業か、本来の茶事の形に自然となってゆき、皆で心を寄せて茶事を楽しむということができました。これまで黙りこくっていた人たちが、うそみたいに自然体で、お話しながら茶事をたのしんでくださっていて、とてもいい感じ。
これからがとても楽しみになりました。

LOHASは近年、ヨーロッパやアメリカで提唱されている生活スタイルですが、もともと日本の、特に茶人の生き方はLOHASそのもの。自然に感謝し、黄説の移ろいのさまざまな美を愛で、人やものを大切にし、食べ物は分け合い、使ったものは元に戻しておく。和の文化の集大成とも言える茶道の文化が次の時代に伝わってゆけば、日本も世界も大丈夫。世界に通じる茶道を思い、懐石料理や懐石の器、茶道具にも、
日本のものだけでなく広く海外のものも使いました。

2012年5月塚口真庵

5月の懐石は・・・・
向付   鰹のたたき洋風仕立て
汁    新じゃが  あわせ味噌 ひねりゴマ
2012年5月塚口真庵

煮物椀  青豆葛豆腐海老叩き餡
2012年5月塚口真庵

焼き物  平らぎ貝の貝柱バター醤油焼き
2012年5月塚口真庵

強肴   新じゃがと鶏ささ身の和え物
小吸物  じゅんさい
八寸   沢蟹素揚げ アスパラ
2012年5月塚口真庵

湯斗   炒り米
香の物  たくわん きゅうり  茄子
酒    悠々  金沢の地酒

懐石に続いて初炭。
釜は東陽坊。利休さんが真如堂の東陽坊さんにプレゼントした釜の形を、東陽坊と呼ぶようになったそうです。炭斗は清風籠。香合波東大寺の古材で作られた八角形のもので、鳳凰の絵がついています。鳳凰は火の鳥とも呼ばれ、永遠の生命を持つ鳥といわれています。
2012年5月塚口真庵

主菓子は、緑の木の芽がポイントの淡雪田楽です。
2012年5月塚口真庵


中立では、お庭の緑を堪能していただきました。
2012年5月塚口真庵


後入りの床には、ジェムストーンで作られた青い地球儀。周りに色とりどりの草花で飾って
美しい地球への思いを共有していただきました。
2012年5月塚口真庵
2012年5月塚口真庵

ハッとしましたというお客様の言葉に、にんまり。ハッとするというのは心が動くということ。初入りの禅語のように、感じる心を持たないと、全てが味気ないものになります。お茶では、心を和かにし、また育てるということが大事なことで、気がついてくださった方が多くて、とてもうれしかったです。

ポルトガルの緑の蔦絵の水指に、300年前の海上がりの安南の茶入れ、瀬戸黒の茶碗で濃茶。茶杓の銘
は「幸」です。濃茶からは水屋コースの方も席入りしていただきます。ちょっと狭いですが、その狭さも、なにかあったかい感じがします。
2012年5月塚口真庵


後炭はなかなか稽古をすることが出来ないようで、皆さん、緊張の面持ち。本日のお客様のためだけに作った灰型に、初炭で三日月に切り取った灰の後を、後炭で埋めるところが。なんか好きです。
少し静かになっていた釜がまた元気に釜鳴の音を聞かせてくれます。やはり後炭はおもてなしになりますね。
2012年5月塚口真庵


いよいよ、薄茶。あと少ししたら茶事が終わってしまうのかと名残惜しくなります。
お菓子は、鎌倉の豊島屋さんから取り寄せた鳩の落雁と葉っぱの手づくりの雲平です。本当はオリーブの葉っぱのかたちが欲しかったのですが、なかったので月桂樹で代用です。
旧約聖書のノアの箱船のお話で、生き残った箱舟の人や動物たちが、地球の様子を探るために鳩を使者として放ちます。鳩はオリーブの枝を加えて帰ってきました。地球に平和が戻ったのだと、皆は知ることになるのです。
2012年5月塚口真庵

最後の薄茶で、またちょっとおもしろい試みをしてみました。
薄茶のお茶碗を三つ用意しました。一つは一番初めに紹介した、シェリーの太陽の茶碗です。二つ目は、木立が一杯かかれた山の茶碗。三つ目は、松島の風景を描いた海の茶碗です。
日本にも良い企業があり、LOHASを推進しています。皆さん、良くご存知のMOSバーガーです。Mはマウンテン=山  Oはオーシャン=海 Sはサン=太陽です。以外に知られていないので、この機会に覚えておいていただけたらと。本業がマーケティングのプランナーなので、ちょっと私らしいメッセージを。笑。

最後のご挨拶も皆さん、ご自身の言葉で、素敵な挨拶をしてくださいました。亭主役の方も、水屋でがんばった人たちも、なんとなくほっとして、ジンワリ喜びがこみ上げてきたような。まずまずのスタートが切れて、私もとってもうれしいです。
2012年5月塚口真庵


茶事のおもてなしの世界をお楽しみいただけましたでしょうか?
小さな茶室から、大きな世界を作り出すことが茶事の醍醐味でもあります。
今回は新しい場所での初めての茶事塾ですので、しっかりレポートをさせていただきました。

ほぼ毎月、第4日曜日とその翌日の月曜日に、茶事塾を開催したいと思いますので、是非、ご参加くださいませ。
ここは、本当に素敵な空間で、何より、アクセスが良好。大阪の何処からでも便利です。阪急梅田駅が起点ですから遠方の方も大丈夫。阪急神戸線の塚口駅から商店街をぬけて徒歩5分。わかりやすくて近いです。車でも高速を降りてすぐですし、会場内に車も止められます。

最後に、もう一言。
私が今の時代にお伝えしてゆきたいと願っているお茶の道は、利休の時代の創造的なお茶、生き方としての茶道です。特別な意味を持つ四畳半茶室で、まずは気持ちを和かにし、精進する場としての方丈にて、頭を天に、お尻を地に引っ張られているように寂かに座ると、宇宙と同化します。宇宙観を持って構成された茶道の魅力が、おのずと感じられることでしょう。
知識や技だけでなく、感じる心、思いやる気持ち、考える力を養い、生きる糧になってゆくような、そんな茶事を学び楽しむ塾をチンマリと続けてゆきたいと思っています。昔の寺小屋のような、和気藹々と人間味あふれ、一人一人の人生や生き方に寄り添ってゆけたらと願っています。ご参加いただく皆様もご一緒に、良い塾に育つようお力をお貸しくださいませ。


スポンサーサイト


最新記事


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。