2014年05月09日 02:11
6日の緑の季節のじないまち物語・正午の茶事は、お天気に恵まれて、とてもさわやかで気持ちよく、なんだかご機嫌な気分に。
水屋に2名お手伝いに入ってもらいましたが、二人とも「森さん、今日は楽しそうでしたね。」って。点前中の写真は茶事が終わってから水屋の方に撮ってもらいました。
お客様のおかげ、水屋の方のおかげ、そして、じないまちのおかげで、今回も良い茶事をさせていただきました。
ご近所の修験道の岩組の総長が、大峯山の鍵をあける行事のために出かけておられましたが、その帰りに天川村の名水「ごろごろ水」を汲んできてくださいましたので、急遽、名水点の茶事に。じないまちのお仲間の店舗の方からは美味しい筍、珍しいピンクの紫蘭や五月人形のために菖蒲の花もいただきました。すべて、ありがたく、今回の茶事で使わせていただきました。
じないまちに移って、町の方からは、着物姿の私に「森さん、この町に似合いますね」とか「峯風庵を開いてもらって町の格が上がってうれしい」とお声をおかけいただくことがあるのですが、私こそ、じないまちでお茶をさせていただいているという感謝の気持ちで、日々、暮らしています。
さわやかな五月の風と美しい緑の季節には、LOHAS(lifestyles of health and Sustainability)をテーマにお茶をさせていただくことが多いのですが、じないまちでの茶事では自然にLOHASのメッセージをお届けすることができるように思います。
じないまちが成立した 戦国時代の末期には茶道の形もほぼ整い、人として生きる生き方としての茶道も尊ばれていました。今、世界が求めるLOHASは、もともと日本の暮らしや茶道の中にありました。
今回は、じないまちの水と井戸のお話やじないまちの暮らしのお話をさせていただきながらの茶事でした。
江戸・明治の町並が広範囲に残るじないまちは、町並だけでなく、人として大切な生き方や考え方を伝えてくれています。朝早く起きた時には、先祖の墓参りに行かれるお年寄りの姿を見かけます。聞けば「毎日お墓にお参りするんですよ」と。今生きている自分たちのことだけでなく、先祖からうけついだ物を大切にし、次の世代に伝えてゆくことが自然になされています。世界の人々にも、ぜひ、じないまちから持続可能な生き方のメッセージを発信してゆければと思います。
端午の節句のお飾りは、今年はじめて。町全体で取り組めるよう、近所のリサイクルショップの方がトラック2台分をじないまちに寄付していただき、各店に配られました。年中行事もじないまちにはよく似合います。じないまち散歩の催しに合わせて10日まで飾ります。茶事のお客様も季節のおもてなしをよろこんでくださいおました。
茶事の待合では、ツバメの文様の織部の汲み出し茶碗で白湯をお出しして、掛物には「百花爲誰開」茶事のイントロです。
初入りの床は「円」。今日は円を地球と思いながら・・・。
今回のお正客はお世話になっているお道具屋さん。ご夫妻でお越しくださいました。
手作りの懐石料理がお口に合うがどうか安じていましたが、料理屋さんや買ってきたもので懐石にするところが多いのにと、すべて手作りとは・・とお褒めいただきました。(*^_^*)
向付は、LOHAS仕様で、緑が目に飛びこんで来るように鯛の昆布〆のわさび菜まき。これはなかなかオツなお味でお酒に合います。
煮物椀は、江戸時代の蒔絵碗をつかいました。里に降った雨が川にあつまり、海へながれ、また天に昇って、雨になる。自然の循環を描いたものです。
焼き物は、イサキの木の芽酢かけ。強肴は、筍と蕗の炊き合わせ。海老の黄味煮。木の芽をたっぷりと。
主菓子は、新作のカラスの豌豆を張り付けた蓬袱紗包み「野の恵み」です。
後座の席入りでは、お客様の歓声が聞こえました。床の花は、私のオリジナルの緑の地球です。大きなな水盤の真ん中には輝石で作られた地球儀が。
井戸水を汲む金釣瓶を写した水指には、榊に小さな御幣をつけたものを飾って、名水のしるしに。水にも神が宿ります。
濃い茶の茶碗は、井戸茶碗。蓋置は一閑人。道具たちが物語をしてくれます。
茶入は、詰をしていただいた古くからの茶事塾のメンバーさんがとても好きだと言ってくださっていた、緑の茶入。明治時代の釉薬の研究家、森山博応作の辰砂釉のもの。お正客さまも珍しいものをと喜んでくださいました。「茶会や茶事といえば、ただ季節の道具をそろえているだけのところが多いですが、森さんは、いったいどこからこんなにアイデアが生まれるの?」と。貧乏茶人で高価な道具やたくさんの道具が揃えられなかったので、自然に、工夫する、考えるという私のお茶のスタイルができてきました。まあ、それに本職がプランナーですので、何かを考え出すというのは、身についているのかも。(笑)
後炭、薄茶と、あっという間の4時間。楽しいと時間がたつのが早く感じます。
前日は2時間しか寝ていなかったのですが、茶事が終わって疲れてはいるのだけれど、いい茶事のあとは気持ちが高揚するので、やっぱりその日の夜も眠れなくて。
今日はいちにち、うとうと。夢心地でした。
土間の五月人形の具足飾り、緑の地球の茶室の花飾りは、5月10日のじないまち古書散歩の協賛茶会「緑の地球と古書散歩茶会」でもご覧いただけます。お茶の啓蒙活動の一環として開催しますので、お茶が初めての方もお気軽にお越しください。会費はおひとり500円です。
水屋に2名お手伝いに入ってもらいましたが、二人とも「森さん、今日は楽しそうでしたね。」って。点前中の写真は茶事が終わってから水屋の方に撮ってもらいました。
お客様のおかげ、水屋の方のおかげ、そして、じないまちのおかげで、今回も良い茶事をさせていただきました。
ご近所の修験道の岩組の総長が、大峯山の鍵をあける行事のために出かけておられましたが、その帰りに天川村の名水「ごろごろ水」を汲んできてくださいましたので、急遽、名水点の茶事に。じないまちのお仲間の店舗の方からは美味しい筍、珍しいピンクの紫蘭や五月人形のために菖蒲の花もいただきました。すべて、ありがたく、今回の茶事で使わせていただきました。
じないまちに移って、町の方からは、着物姿の私に「森さん、この町に似合いますね」とか「峯風庵を開いてもらって町の格が上がってうれしい」とお声をおかけいただくことがあるのですが、私こそ、じないまちでお茶をさせていただいているという感謝の気持ちで、日々、暮らしています。
さわやかな五月の風と美しい緑の季節には、LOHAS(lifestyles of health and Sustainability)をテーマにお茶をさせていただくことが多いのですが、じないまちでの茶事では自然にLOHASのメッセージをお届けすることができるように思います。
じないまちが成立した 戦国時代の末期には茶道の形もほぼ整い、人として生きる生き方としての茶道も尊ばれていました。今、世界が求めるLOHASは、もともと日本の暮らしや茶道の中にありました。
今回は、じないまちの水と井戸のお話やじないまちの暮らしのお話をさせていただきながらの茶事でした。
江戸・明治の町並が広範囲に残るじないまちは、町並だけでなく、人として大切な生き方や考え方を伝えてくれています。朝早く起きた時には、先祖の墓参りに行かれるお年寄りの姿を見かけます。聞けば「毎日お墓にお参りするんですよ」と。今生きている自分たちのことだけでなく、先祖からうけついだ物を大切にし、次の世代に伝えてゆくことが自然になされています。世界の人々にも、ぜひ、じないまちから持続可能な生き方のメッセージを発信してゆければと思います。
端午の節句のお飾りは、今年はじめて。町全体で取り組めるよう、近所のリサイクルショップの方がトラック2台分をじないまちに寄付していただき、各店に配られました。年中行事もじないまちにはよく似合います。じないまち散歩の催しに合わせて10日まで飾ります。茶事のお客様も季節のおもてなしをよろこんでくださいおました。
茶事の待合では、ツバメの文様の織部の汲み出し茶碗で白湯をお出しして、掛物には「百花爲誰開」茶事のイントロです。
初入りの床は「円」。今日は円を地球と思いながら・・・。
今回のお正客はお世話になっているお道具屋さん。ご夫妻でお越しくださいました。
手作りの懐石料理がお口に合うがどうか安じていましたが、料理屋さんや買ってきたもので懐石にするところが多いのにと、すべて手作りとは・・とお褒めいただきました。(*^_^*)
向付は、LOHAS仕様で、緑が目に飛びこんで来るように鯛の昆布〆のわさび菜まき。これはなかなかオツなお味でお酒に合います。
煮物椀は、江戸時代の蒔絵碗をつかいました。里に降った雨が川にあつまり、海へながれ、また天に昇って、雨になる。自然の循環を描いたものです。
焼き物は、イサキの木の芽酢かけ。強肴は、筍と蕗の炊き合わせ。海老の黄味煮。木の芽をたっぷりと。
主菓子は、新作のカラスの豌豆を張り付けた蓬袱紗包み「野の恵み」です。
後座の席入りでは、お客様の歓声が聞こえました。床の花は、私のオリジナルの緑の地球です。大きなな水盤の真ん中には輝石で作られた地球儀が。
井戸水を汲む金釣瓶を写した水指には、榊に小さな御幣をつけたものを飾って、名水のしるしに。水にも神が宿ります。
濃い茶の茶碗は、井戸茶碗。蓋置は一閑人。道具たちが物語をしてくれます。
茶入は、詰をしていただいた古くからの茶事塾のメンバーさんがとても好きだと言ってくださっていた、緑の茶入。明治時代の釉薬の研究家、森山博応作の辰砂釉のもの。お正客さまも珍しいものをと喜んでくださいました。「茶会や茶事といえば、ただ季節の道具をそろえているだけのところが多いですが、森さんは、いったいどこからこんなにアイデアが生まれるの?」と。貧乏茶人で高価な道具やたくさんの道具が揃えられなかったので、自然に、工夫する、考えるという私のお茶のスタイルができてきました。まあ、それに本職がプランナーですので、何かを考え出すというのは、身についているのかも。(笑)
後炭、薄茶と、あっという間の4時間。楽しいと時間がたつのが早く感じます。
前日は2時間しか寝ていなかったのですが、茶事が終わって疲れてはいるのだけれど、いい茶事のあとは気持ちが高揚するので、やっぱりその日の夜も眠れなくて。
今日はいちにち、うとうと。夢心地でした。
土間の五月人形の具足飾り、緑の地球の茶室の花飾りは、5月10日のじないまち古書散歩の協賛茶会「緑の地球と古書散歩茶会」でもご覧いただけます。お茶の啓蒙活動の一環として開催しますので、お茶が初めての方もお気軽にお越しください。会費はおひとり500円です。
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