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第9回10月の汎庵茶事講座「名残」レポート

2010年10月29日 02:30

四季折々に楽しい茶事ですが、10月の名残の茶事は、侘びた風情が魅力です。
昔の茶人たちは、5月に取れたお茶の葉を壷に入れて山中で保管し、11月にその壷の口を切って使い始める慣わしがあり、11月が茶人にとってはお正月となります。一年の終わりが10月で、お茶の名残を惜しむ茶事が行われます。11月には炉を開けますから、風炉の季節に使った道具や食材にも名残を惜しみます。
汎庵があります万博跡地の日本庭園の木々は、うっすらと色づきはじめ、まさに薄紅葉という言葉がぴったり。時の移り変わりの、その瞬間に出会ったような、ハッとする体験でした。
2010 10 hanan

水屋勉強コースの皆さんは、午前10時から懐石料理のフルコースと主菓子の実習があり、その後、亭主役、半東役、水屋役に分かれて、茶事を進めてゆきます。茶事のお客さまの勉強はできるところはさまざまにありますが、この水屋の勉強が出来るところはめったにありません。
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本当に茶事をしようと思うと、この水屋での働きができないと、ちょっとね~。水屋方を経験するとお客さまとして茶事に招かれたときの感慨もひとしお。いいお客さまにもなれます。なぜか、汎庵茶事講座では、お客さまコースから埋まってゆきますが、水屋コースのほうが、実はずっと多くのことが学べて、お得なんです。笑。
さてさて、お客さまが到着する時刻。水屋方は、準備万端、?。
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待合には、多くのことをお教えいただいた、今は亡き茶人の木鶏さんの書「春は花あり 夏は涼風あり 秋は月あり 冬は雪あり」の語を掛け、汎庵での一年の茶事のいろいろを思い起こしていただければと・・・。

懐石にも、名残の気持ちを込めて。向付の器は、これまで茶事で使った器をとりどりに。寄向という名残の茶事の趣向です。一つ一つに茶事の思い出があります。侘びの季節にふさわしく、格を落として、平目の昆布〆と菊花をあえて盛りました。
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お汁はさつま芋。
煮物椀は、穴子の卵寄せ。走りの松茸がご馳走です。趣向で青柚子と黄色に色づいた柚子の両方を使って、芝模様に。ちょっとした事ですが、この季節を感じていただけるかと。
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焼物は、戻り鰹のきじ焼き。5月の初風炉で初鰹、10月の名残で戻り鰹。懐石の食材一つで、茶事の世界が豊かに広がります。器は、江戸時代の梅。馬の目皿を使いました。なんで、馬の目ですかと、おたずねがありましたが、天高く馬肥ゆる秋ですもの。
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強肴は、菊花と菊菜、梨と焼き椎茸の卸しあえ。私の大好きなメニューです。
八寸も、杉ではなく、10月は陶器のものを使います。懐石では背の青い魚は余り使いませんが、名残でもありますし、旬の食材でもありますので、海のもの日は、秋刀魚の燻製を。山のものは、黒豆の枝豆。
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我ながら、名残らしい懐石だなあ~と自画自賛。私も4日間、美味しくいただきました。

10月になると、少し冷え込むこともありますので、火をお客様の方に近づけて温かくという思いで、風炉の中置きになります。炭手前では,釜を引く向きがいつもと逆になりますので、ちょっとたいへん。風炉も侘びた風情の鉄のやつれ風炉にしました。
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主菓子をお出しして、中立ちとなります。主菓子は栗たっぷりの栗きんとんでした。
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中立ちのあとは、半東さん、大活躍です。炭の立ち具合をチェックして、香を入れて、お湯を足して・・・。懐石が長引くと、下火が燃え尽きて、炭手前をしても火がつかないこともあります。さて、こんなときはどうするか?今回も一日、そんな日があって、水屋勉強コースは、いいお勉強ができました。笑。

花は必ず亭主が入れましょう。花って不思議に、入れる人のお人柄が出ますので、拝見するのがとても楽しみ。お茶の花はちょっと寂しいくいに入れるのがよいとされていますが、名残では、残花や返り咲きのものなど、なるべく沢山入れるのがご馳走です。10月は実のなっているものを入れることも出来ます。日本庭園でいただいた花々、なかなか名前がおぼえられませんが、ようやく4日めにしておぼえたのが、犬枇杷。小さな実がなっています。名残らしくて、うれしくなりました。花器は1700年前の弥生の壷です。すわりが悪くて、でも、転んだら粉々にくずれてしまいそうなしろものでしたので、参加メンバーの機転で籠にいれて保護。
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濃茶の茶碗は漆継ぎのある御本、茶入は海上がりの安南、茶杓は時代の金継ぎで、名は「再来」。薄茶の茶碗は、黒織部に、伊羅保。渋い色目の道具組みに、一点、薄器は時代根来、蓋はやはり時代の黒柿です。山居の庭先の赤い柿の実を思わせます。
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干菓子の盛り付けは、いつも、私がしてしまいます。いつもちょっといたずらをしてしまうのですが、今回は、箕の菓子器に、吹き寄せのように、手作りの銀杏の雲平と八尾市の桃林堂さんの五智果を盛りました。
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講話は「わび・さびの心」でした。お茶の真髄のお話でしたので、また、折をみて、書き残したいと思っています。
ご参加いただきました皆さま、お疲れ様でした。
また、ぜひ、汎庵茶事講座でお会いしましょう。
汎庵茶事講座は勉強会ではありますが、私が皆様をお招きする本番の茶事だと思って、毎回、おもてなしの世界をご用意しています。
参加を迷っていらっしゃる方、茶事が始めての方も、お茶が始めての方も、どなた様もウエルカムです。是非、お茶の本来の姿、茶事をご体験くださいませ。
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