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6月の塚口真庵茶事の勉強会 伏せ傘懐石にて正午の茶事

2014年07月14日 17:38

<伏せ傘懐石にて正午の茶事・恵みの雨>
「梅雨に入り、少し気分が滅入りますが、しとしと降る雨は自然の木々や田畑には恵みの雨。汚れた町並みもきれいに洗い流してくれます。雨音に耳を傾けていると、慌しく毎日を過ごし4いる気持ちが寂まり、心まできれいに洗い流してくれるようです。しっとりとした情感でお茶を楽しめるのは、とても素敵なことです。真庵のお庭も一段と美しさをます頃です。
梅雨のうっとうしさの中では、懐石に時間がかかると気持ちがだれますので、この時期ならではの伏せ傘懐石で、お楽しみいただきます。」

という,ご案内をお出しして、6月の塚口真庵での茶事の勉強会を開催しました。四畳半の本格的な茶室で茶事の勉強会ができるのは、本当にうれしいし、貴重だと思います。
オーナーご丹精の和の庭とイングリッシュガーデンがミックスしたような露地の木々はご案内の文書のように雨に洗われて本当に美しい。
水屋コースの亭主役も台所方も半東も、集合時間よりずいぶん前に来られて準備万端。今月の水屋メンバーは気合入っています。
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初入りの床は「行雲流水」
雲はぽっかり浮かんでいるようでも、少しづつ動き、とどまることがありません。沢に湧き出た水は、川になり、海にながれ、水蒸気となって天にのぼり、また雲となって雨を降らします。降る雨は山野や里を洗い流し、地中にしみこみ、やがて沢に沸きでます。地球の自然の営みはとどまることなく動き続けます。
雨の一粒に、大いなるものを見出していただければ・・・。
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茶事は小さな茶室という空間で進行しますが、実はここには大きな世界があり、集う人々は単なる遊興にとどまることなく、深い心、豊かな心をここでは養うことができます。
ただ、季節の道具をそろえても、お茶にはならないと、私は思っています。亭主にも、裏方にも、お客にも、茶味がほしい。茶味とはうまく言葉では言い表せませんが、凛とした生き方や深い思いやり、文化や芸術を楽しむ心、常に自分を磨くという心構えなどが一体になってかもしだされるものかと。

バリ島で求めたカエルと蓮池の文様の見立ての水指は長板によく似合いました。うっとうしい季節ですので、道具は重くならないようにと用意したものです。見立ては、時に気をてらったようで茶室がうるさくなるので、使う時は、全体の茶事の道具組(道具が奏でるシンフォニー)の一部に溶け込むようにと配慮しています。
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懐石は伏せ傘で,さらさらと進行します。
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お酒は辛口の「水神」盛岡のあさ開酒造の地酒です。冷たく冷やして、きりっとすっきり。今日のお酒は、梅雨の災害がでませんようにと、水神様に祈念して・・・。
八寸は、サヨリの干物の酒焼き、出汁浸しミニトマトです。
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初炭も下火が消えることなく、うまく入りました。炭斗はバリ島に近いロンボク島のアンティークのフルーツバスケット。キンマ塗りの足がついています。古いキンマは今では高価で菓子器が一つ300万円で売られていてびっくりしましたが、このフルーツバスケットの足のキンマもなかなかのもとと、にんまり。
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羽箒はこうのとり。豊岡市では、コウノトリの放鳥のために田んぼを昔のように作り変え、エサが田んぼに生息する環境を作りだしています。こうのとりが空を舞う生活をえらんだ方々のお話などもさせていただきました。頭の上を大きなコウノトリが5羽舞ってくれた私の梅雨時の思い話です。その時、大きな幸せを感じました。経済発展という名の下に、自分たちの幸せを自分たちで壊していってしまった過去。今、ようやく取り戻そうという機運、時代がやってきたのだと思います。
お茶にも、人の幸せのために、古くても素晴らしいものを伝えてゆくという役割があります。

主菓子は、川辺の蛍。葛を使っての手作り。お客様に上田宗箇流の方がいらして、懐紙ではなく半紙を折って使うというのを教えていただきました。とても素敵でした。いろんな流派の方々がいらしていただけると、いろんな考え方を知ることができて、とてもうれしいです。
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後入りの床には、紫陽花一輪。紫陽花は洋花との交配が進んでいますが、この紫陽花は十二単という日本古来の紫陽花です。ぎゃらりー福さんのおかげでたくさん紫陽花を用意させていただくことができましたが、亭主役の方がこれを選んでくださって、うれしかったです。
私の陶芸の師匠の武田 浪の信楽の花器、銘を「ぬれ地蔵」といただいたものです。雨にぬれながら佇み、首をちょっと傾けているお地蔵さんように見えます。
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茶室の床に置かれた花と花器には、時々、仏様の姿を見たような気になることがあります。私も、そんな花と花器をご用意できたらと願っています。
前日からしっかりと水につけておき、露もたっぷりと打ちました。真庵は板床なので、敷板はいらないのですが、たっぷりと水を含ませましたので、お借りしている茶室のため、痛めてはいけないと、敷板を敷きました。

この季節、美しい紫陽花。紫陽花のモチーフのどんな道具を使っても、この生の花の美しさに勝るものはありません。紫陽花の花を活かすため、お客様の心に深くと届くように、紫陽花は道具では使いませんでした。私は、なるべく、花や食べ物のモチーフの道具は持たないことにしています。花は床にあり、季節の食べ物は懐石でお出ししますから。物やこと、人を活かすというのもお茶の心です。

濃茶の茶碗は李朝の雨もり茶碗。茶杓は時代のものでかい先が割れていたのでを金継で修復しました。修復したときに「稲妻」と「再来」という二つの銘をいただきました。6月の茶事では「稲妻」です。

後炭はみなさん苦手のようですが、私は大好きです。炭の燃え方によっていかようにもつぐことができるという、自然や時間の仕業とコラボができるから。

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薄茶のお菓子は四天王寺の参道にある小さなお菓子司河藤さんのカエルと私のてづくりの水たまり。薄器は時代の桶の形をしたものを使いました。
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そうそう、カエルは腰掛待合の火入れにも。3つ重ねてみました。

ご参加の皆様の心に、雨や水がしっとりとしみこんで、それぞれの人生と相まって、それぞれの世界が広がってくださったなら、とてもうれしいです。

単に順番を追う稽古茶事ではなく、心をはぐくむ茶事の勉強会をしているつもりです。準備から開催、終わってからの寝たきりおばさんの日数、お片付けを、この茶事の勉強会をするために月のうち半分は使ってしまいます。出張の勉強会なので、特に大変です。今年は回数を減らしていますが、来年はもっと減らしてゆくことになるでしょう。ぜひ、日程調整の上、できる限りご参加いただき、お茶の意味、茶事の真髄を味わっていただければと願っています。

次回は7月27日(日)28日(月)朝茶事の勉強会です。朝早くには皆さんご無理だとおもいますので、いつもと同じ時間に開催しますが、朝茶事のポイントを解説してゆきます。早めにご参加表明お願いいたします。8月は塚口真庵の茶事の勉強会はお休みいただきます。


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