童謡の世界・初風炉 正午の茶事

2016年05月10日 18:33

昨年10月に手足の骨折のためにやむなく中止にさせていただいた峯風庵に物語の茶事「童謡の世界・正午の茶事」。子供の日にちなんで、3日と5日に開催させていただきました。写真は茶事が終わってから、少しだけ撮れました。

待合には、達磨図。唐の詩人,王維の詩の一部が書かれています。「行至水窮処 座看雲起時」禅の悟り、無心の境地表しているそうですが、私は、今回の茶事のメッセージとして、西洋文化の影響で結果しか見ない現代の風潮に対して、物事の過程や原点をみてみましょうという気持ちでした。童謡の世界という、楽しい茶事のイントロにはふさわしくないかと思われたかもしれませんが、茶事を進めるうちに、おいおい理解していただいたようです。禅宗の開祖のだるまさんですが、日本ではとても親しみをもって身近にいる存在でもあります。
汲み出しの器は、九谷焼の童子の絵。お客様から届いた礼状には「聞こえてきましたよ、わらべが歌う・・だるまさんが転んだころころ♪」
そうなんです。私も、だるまさんも転んでしまいました。(^_-)

腰掛待合で、迎付けを済ませて、初入り。床には「円想」をかけました。丸い円は、子供のころに戻るタイムトラベルの入り口です。
風炉になりましたので、まずは懐石料理を。向付は懐石では魚は一種なのですが、今日は趣向で、タイとヒラメの昆布〆。お酒は和歌山から取り寄せた「浦島太郎」。タイヤヒラメの舞踊り♪

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汁は、利休さんの茶会記にもたびたび登場する狸汁。(こんにゃくをごま油で揚げたものを狸の変わりにします)床には和尚さんもいらっしゃいますので・・。
こんな感じで、炭手前や濃茶、薄茶でも、たくさんの童謡が登場しました。
日本人の文化的素養として童謡は、皆さんよくご存じで、初めてトライした童謡の世界の茶事は、いつもの茶事よりお客様も雄弁になってくださって、これはいいかもです。

子供のころ、無心に童謡を歌っていたころ、その隣には、お母さん、おばあちゃんがいました。幼稚園の先生や小学校の先生も。
一人では生まれてこれない、一人では育たない。おかげさまで今生きている自分がいることに、改めて気が付きます。子供の日はお母さんを思う日でもあると、お客様から教えていただきました。92歳の軽い認知症のある母の介護で、とても気持ちが落ち込むこともあるのですが、子供のころの母との思い出に、大丈夫、頑張れると思えたりします。
前に進むのも大事、後ろをちょっと振り返ってみるのも大事なんてね。(^_-)

5日はキャンセルや連絡がつかないお申し込みの方もあって、人数が少なくて、体調も万全ではなかったので、中止にさせていただこうか悩みましたが、開催させていただいて。本当によかった。よいお出会いになりました。
写真は。後入りの茶室。

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煮物椀は、翁の蒔絵で、浦島太郎が玉手箱を開けておじいさんになったところ。

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主菓子は桃太郎さんのキビ団子。

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干菓子は「お手手つないで、野道を行けば・・」です。(^^;

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最後に告白。うちの道具たちはかくれんぼがとても上手で、お目当ての道具がでてこない、でてこない。準備にはてこずりましたが、どうしても出てこないものが。
銅鑼を打つ丸い棒が出てこない。で、どうしたとおもいます?
料理で使うすりこぎに布巾をまいて代用品。いつもより銅鑼の音が良くなかったのはそのせいです。
童謡の世界は、季節を変えたら、また、違ったバージョンができそうです。
どうぞ、お楽しみに。
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