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5月27日28日塚口真庵茶事勉強会 初風炉・正午の茶事「緑の森で~」レポ

2018年06月02日 16:58

5月27日28日の塚口真庵茶事勉強会 初風炉・正午の茶事「緑の森で~」のレポートです。
自身の茶事をし始めてから、もう20数年になります。勉強会の茶事も本番の茶事と同じように、その時できる限りの心入れをして開催させていただいています。今回の茶事は、私的には、これまでの茶事の中で10本の指に入るかもしれない茶事になりました。ご参加いただきました皆様に感謝いたします。
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どの写真を一枚目にしようかと悩みましたが、後座の床の花にしました。森の小径に見えるでしょうか。これは二日目のご亭主の花。後の方に、初日の亭主の花も紹介しています。初日はイメージを伝えるために私がだいぶ手を出してしまって、亭主役の方にはごめんなさいを言わなくては。

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茶事のテーマは別段なくてもいいのですが、お客様にその時空を楽しんでいただくために、また主客のカンバセーションピースになるように、茶事の世界を創造します。お茶はもともととても創造的なものですが、なんだか型にはまってしまっているのはもったいなくて。

今回の茶事の世界を考えていると、頭の中で「ある日 森の中 熊さんに出会った~。♪」という歌がエンドレスで流れてきました。。出会う熊は凶暴な熊ではなくて、プーさんだったらいいのにな、なんて。森で中、さて何が起こるでしょうか?

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待合には、願いを込めて「日々是好日」の色紙と、イギリスのアンティークでアールヌーボーのシェリー作のティーカップのセットを飾りました。目の前に森があってそこには扉が描かれています。さあ、この扉を開けて、森の中へ。5月の真庵の露地は緑があふれんばかり。皆さん、口々に森の中にいるみたいと。森は目の前にある見知らぬ世界、探求すべき大きな課題ととらえていて、、時々シュガーポットを茶椀に見立てて、お茶の道を示唆することも。

森といえば、ヘンデルとグレーテルや赤ずきんちゃんを思い浮かべます。森は美しいけれど、ちょっと怖い、そんなイメージがあります。林は人の手が入っていますが、森は人間の手が入らない生き物たちの世界。ちょっと畏敬の念を抱くことも。昔、森と人が住む村の間には里山があって、生き物と人間は互いに理解しあい、互いに寄り添って生きてきましたが、今は里山もなくなり、獣害といいう問題が発生。スタジオジブリの映画、宮崎駿さん作の「もののけ姫」や「平成狸合戦ポンポコ」などには、その軋轢と哀しさが表現されています。

楽しくて やがて哀しき 森の中

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真庵の5月の露地はまるで森のよう。お客様も森の中をと通って茶室につきましたとご挨拶いただけ、あした。、今回のテーマは真庵の美しいイングリシュガーデンのような庭からもインスピレーションを受けました。

懐石は、燻製とジビエりゅりの達人・シェフズキッチンカナールのオーナーシェフの中西次郎さんにお願いして少し助けていただきました。海の物を使わない懐石もはじめてのことです。
お酒は熊本県の地酒。限定品の大吟醸「森のくまさん」を奮発しました。向付けはシェフ特製のスモークサーモンと森のバターと言われるアボカド。スモークサーモンを一口食べて、皆さんこんなサーモンは初めて、美味しい~~と。本当に素晴らしいスモークサーモンでした。汁は楓麩、煮物椀は加太胡瓜の鶏肉詰め、焼き物の風干しの素揚げ。焼き物の器は二日目のお正客さんの作品の織部の板皿です。肴は新じゃがいもと鶏の和え物。そして、八寸はシェフ特製のイノシシの照り焼き、相性抜群と勧めるいただいたゴボウのピクルス。これまた絶品。
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自然や穀物連鎖を壊しているんは人間。茶事では自然や恵みや生き物の命を感謝してただきます。ジビエは、とっても美味しいので、無駄にしないでしっかりいただきましょう。

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炭手前では絶滅危惧種のイヌワシの羽箒を使いました。世界中で、15分に一種、種が絶滅していると聞いたことがあります。種の多様性は喜びや幸せな気持ちにつながると思います。
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主菓子はドライフルーツとナッツをたっぷり練り込んだ求肥「森の恵み」です。後座になって、濃茶、後炭。薄茶と続きます。道具には生き物をたくさん登場させました。干菓子は「森の木の枝に見立てた葉っぱの雲平 はちみつを入れた州浜の熊さん。やっと念願かなってプーさん登場です。(*^-^*)

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茶事の道具にはたくさんの生き物が登場しました。もともと生き物は好きなので、今回の道具組にはほとんど苦労することはありませんでした。絶滅危惧種の日本メダカのお茶椀も、良い仕事をしてくれました。

自身の覚書もあってレポートを書いていますが、なかなか茶事の全容は文章にはできません。同じ時空を共にして心を寄せたもの同士にしか理解できないこともたくさん。最近は台所を茶事が始まるとサポートのT先生にお任せして、私は茶室の水屋と茶室の中で、じっくり説明ができるようにしていますので、茶事が初めての方もどうぞ遠慮なくご参加ください。またベテランの茶人さんも、お付き合いいただけたら幸いです。
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次回は6月の17日18日 伏傘懐石にて、雨の季節・正午の茶事。うっとおしい季節ですが見立ての茶道具でお楽しみくださいませ。見立て斗取り上げの違いも開設いたします。
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